NO BOOK NO LIFE ! 「悼む人」天童荒太

悼む人

• 作者: 天童 荒太
• 出版社/メーカー: 文藝春秋
• 発売日: 2008/11/27
• メディア: 単行本

本のことを書くのに、いきなり悪評というのも申し訳ないが・・・

本屋大賞とか直木賞とかって、当てにならないな〜と思う。

さすがにベストセラー作家だけはあって、読ませるけど、とうとう最後まで主人公に共感出来なかった。

そういう風に理屈で攻めていけば、最終的にはこうなるしかないよな。という結末で驚きも納得もできない。

本来、主人公が旅を続けているうちに何かしらの変化をするならば、最終的には悼む旅は終わる運命にある。しかし、そこを宗教でもなく、取材でもなく、・・・「自分がやりたいから」という理由づけは、結局、死とも生とも何とも向き合えていなくて、ニート的な息苦しさが残る。

時間がたてば忘れる、または、人々に振り返ってもらえない死にを悼む行為は一見善に見えるので、感動作品っぽく出来上がってしまうのが、余計に気分が悪かった。

人間ってそんなに簡単なものじゃないし、天童荒太をはじめて読んだけれど、もう二度とごめんだな。

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