絵はこころ・・・されど [描くこと]
絵を描くにあたって、一番大切な事は技術や知識ではない。
そういうものに捕われて、頭でっかちになってる人はいい絵は描けない。
しかし、知らなかったために、本来やりたかった事を自分の知っているテクニックに置き換えてしまい、思い通りに表現しきれず、損をしている事がある。
ある日、その技法を知って「ああ今まではなんだったんだ〜」脱力する。・
たかがテクニック、されどテクニック
アトリエ21の上田耕造先生が、水彩の技法書を出版した。知ってる人だと言う欲目を差し引いても、優れた本だと思う。
水彩絵の具の種類や構造、効果。道具の説明(実に具体的で筆者の愛用のものは、メーカーやサイズまで描いてあるので、画材屋さんへいけば、即同じものを買って試せるのだ)。色彩のこと。デッサン。ぼかしやにじみ、白抜き等、使ったら面白い効果。果ては、水張りの仕方(なんと剥がし方まで載ってる)、額装の仕方、サインの話まで・・・
タイトルにある「水彩画」だけではなく、そこへ至るまでのさまざまな事柄を・・・上田さんの持ってる技術と知識を全て、惜しみなく、披露しているのだ。
ここまで、全部教えちゃっていいのかとも思うが、
こんだけの事を知っても、上田さんのようには描けないのだから、
絵は技術や知識ではないと逆に言えるのかもしれない。
上田さん、横浜関内の仲通りギャラリーで個展やってます。22日火曜日までです。今回は水彩画の展示です。
本は会場でも買えますが、普通に出版されている本なので、本屋さんで買えます。
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