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「ストロベリーナイト」誉田哲也 [NO BOOK NO LIFE !]

誉田哲也の姫川玲子シリーズ、読みました。[わーい(嬉しい顔)]

ストロベリーナイト (光文社文庫)

ストロベリーナイト (光文社文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/09/09
  • メディア: 文庫







竹内結子主演のテレビドラマを観て、面白かったので、小説も改めて読んでみました。
ドラマを観てしまったので、ネタばれ状態で読んだので、何が起こっているのか?わからない怖さや推理して楽しむという事は出来ませんでしたが、誉田哲也の小説の面白さのひとつは、登場人物のキャラクターです。

主人公の姫川玲子は女だてらに、捜査一課殺人犯捜査十係の主任で警部補。
出世欲が強く、大きな殺人事件を解決して、もっと上へ行きたいと思っている野心家。反面、普通のお嬢さん的な面もある。
数々の難事件を姫川特有のインスピレーションで解決し、若くして警部補だ。
十代の時に性犯罪の被害者になった過去があり、その時に関わった女性警官(この事件の犯人によって殉職)をきっかけに警察官になる。

ガンテツこと勝俣健作は、単独捜査が多く、卑劣で冷酷に、時には法すれすれの手段を使ってでも、犯人を追いつめる。ことあるごとに姫川とぶつかり、妨害する。時には姫川の傷を土足で踏みにじって、揺さぶってきたりする。

他、さまざまな刑事が登場するが、

一番個性的、このシリーズの井岡刑事、なんかわかってんのか?わかってないのか?天然?
おちゃらけてるのに、結構重要な役割を、「なんで?あんた?」って感じなんだけど、演じてる。この人いないと実は事件が解決しなかったり、姫川が死んじゃってるかも?という不思議キャラです。
一番好きなキャラです!

地道に稼いだデータを元に結果を出したりではなく、独特の勘や犯罪者との心の共鳴によって、推理していくやり方。「刑事の勘」と言っちゃえば、聞こえはいいが、打った球がタマタマホームランになってるようにも見える。解決をして手柄を急ぐあまり、やや、無茶をしがち。結果が出てる分、行き過ぎる事が多い。女だからなめられてたまるか!という気負いもあり・・・。

それが高じて、「ストロベリーナイト」の事件の時には部下を死なせてしまう。
ショックを受け、憔悴してる姫川に、ガンテツがまたこれでもかと傷をえぐる。

この小説は、止むに止まれず、堕ちてしまった人間や、とことん身勝手、思い上がった人間を描いていて、事件の背景の深みを出しているが、一番の描きたいテーマは強力な個性の刑事たちとの関係から、お嬢さん刑事姫川玲子の成長を描く物語だと思う。

姫川とガンテツの関係も、最後は少し変化していく。そこら辺が読みどころと思う。

殺害シーンなんかは、おえ〜っとなるほど、凄惨で残忍なので、気持ち悪いのが苦手な人は無理かもしれないけど、全体が見えてくると、伝わってくるものがある。警察の人間模様を描いたものです。好きな人は好きと思います。

あらすじは、Amazonでもウキペディアでも、読めるので、ソッチみてね!






タグ:誉田哲也
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